当コンテンツの一つ前に近年の明治大学ベスト15についてお話させていただいた。
そこで、じゃあ早稲田はどうなのだろうかという思考になるのはオーモリだけではないはず。
ということで今回は前回出したオール明治の早稲田大学版をお届けしたいと思う。
選定基準は大体は前回の明治と同様。
ただ、今回の早稲田の方が明治の時よりもより過去に遡った上での選出となる。
これがなぜかというと、オーモリにとっての大学ラグビーの入り口となったのが2006年頃の早稲田大学だったから。
父の影響で当時の早明戦を見た際、この試合が当時の国立競技場最多人数記録がある対戦カードだ。
ざっくりいうと明治はFW、早稲田はBKのチームだと紹介された。
年長から地元のRSでラグビーに触れ、小4ながらにBKだった当時のオーモリ少年は、自分が該当するBK中心の早稲田に感情移入。
その試合で早稲田が勝利し、大学ラグビーでは早稲田の試合を中心に見るようになった。
現在はどのチームにも特別な感情を抱いているわけではない。
ただ、入り口が早稲田だったということで早稲田の選手は明治の選手と比べると前の世代についてもやや知っている選手が多い。
ですので明治よりもやや前の世代からも選出させていただく運びとなる。
とはいえ、非常に偏った選出になることには変わりない。
オーモリより長く大学ラグビーに精通されている皆様のご意見をぜひコメント欄でいただければ幸い。
では今回も、早速選出させていただいた15人を見ていく。

オーモリです。YouTube・X(旧Twitter)もやってます。
LP小林賢太


まずはFWから。
LP、小林賢太選手。
東京SG所属。
大学時代はLP、TPとして活躍していたが今回はLPとして選出。
2年生時に齋藤主将の下、優勝を経験。
小林選手の大学時代の印象は、とにかくいい判断をする選手だった。
PRなのにも関わらず、ある種、プレイメーカー的役割も担える視野の広い、ラグビー理解度の高い選手だったと記憶している。
そのことも相まってか、ラックサイドに走り込み、1試合で必ず1度はLBをする印象がある。
FWだけどフィールドプレーはBK顔負けという異彩を放つプレイヤーだった。
HO有田隆平


次にHO、有田隆平選手。
トヨタV所属。
4年生では主将を務めた。
ここは今季の主将、佐藤選手と非常に迷った部分だったが断腸の思いで今回は有田選手を選出。
大学時代の有田選手はまさにザ・オールマイティープレイヤーだった。
アタック、ディフェンス、セットプレーどこを切り取っても学生時代の有田選手の右出るHOはいないだろう。
神戸Sで有田選手を見た関係者は有田選手に対し、彼はフランスのクラブでレギュラーになるべき選手だと評価されるほどだった。
TP畠山健介


次にTP、畠山健介選手。
皆様ご存知、JAPANの3番。
このポジションは垣永選手と究極の選択だった。
大学時代の畠山選手はとにかくデカいのに足めっちゃ速いという印象。
その中で最も記憶に残っている場面が、彼が4年生時の選手権準決勝の京産大戦。
このプレーは後にJsportsで大学選手権のハイライト映像に使われたシーン。
エッジ付近でボールを受けた畠山選手はトップスピードまで加速し京産大の選手がいないみたいにトライラインまで走り抜けた。
その際、相手のタックルの影響でスパイクが脱げるが、畠山選手本体は意に介せず。
そのままトライを取り切ってしまった。
1995年W杯のジョナロムーを思い出させるトライだった。
LO下川甲嗣


次にLO、下川甲嗣選手。
東京SG所属。
3年生時に小林選手同様、齋藤組で優勝を経験。
大学時代は主にLO、8MANとして活躍したが今回はLOでの選出とさせていただく。
この選手はデビューが非常に印象的だった。
1年生で加藤組の時に8MANとして下川選手は赤黒デビュー。
当時の早稲田は正直選手権であまり良い結果を出せていない時代だった。
そんな中で1年生として試合に出場し気を履いていたのが下川選手。
後に早稲田が選手権上位へ食い込むためのFWのキーマンと成長していった。
LO栗田文介


次にLO2人目、栗田文介選手。
来年ついに最終学年を迎える。
大学デビュー時はBL、現在は主にLOで活躍しており、今回の選出はLOとしてさせていただく。
この選手も先に挙げた下川選手同様、デビューが圧巻だった。
ラインアウトのファーストレシーバーとなるとただ真っ直ぐ走っているだけに映るのになぜかLBできてしまうという場面が頻発。
またディフェンスでも鬼のように働く。
愛知県の公立高校千草高校出身。
愛知県の公立高校にこんな選手がいたのかと驚嘆させられた。
そんな栗田選手がもう来年には最上級生ということで栗田選手のデビューから3年が経過したと考えると時の流れは残酷。
BL金正奎


次にBL1人目、金正奎選手。
浦安DR所属。
垣永組の時の副将。
この選手の最も秀でた部分、それが実は大学4年間、金正奎選手は対抗戦、選手権、全試合フル出場しているということ。
頑丈でとにかく怪我をしない選手だった。
その上で常にボールに絡みチームに良い結果をもたらす能力が抜群に長けている選手だった。
良い選手あるあるなのだが、良いプレーしたなぁと思ったらまた金正奎選手じゃん!って何回もなった。
1つ悔やまれることがあるとすれば、できれば在学中に1度は優勝してほしかったという部分になるだろうか。
BL布巻峻介


次にBL2人目、布巻峻介選手。
埼玉WK所属。
4年生時には副将を務めた。
この人も東福岡時代から超有名だった選手。
大学在学中にFLへコンバートしたが、高校時代は皆様ご存知の通りFH、CTBとして活躍。
布巻選手は特にこの場面が印象的!というよりはずっとすごい選手だなぁと見ていた。
一応背番号は7だけどBKの位置にも入ることもあり、時にはゲームメイク的なムーブもすることもちらほら。
明治の梶村選手同様、花園の怪物は、大学ラグビーでもやっぱり非凡だった。
BL丸尾崇真


次にBL3人目、丸尾崇真選手。
現在はセブンスを主戦場に活躍中。
下川選手と同期で3年生時に優勝を経験。
4年生時には前年荒ぶる達成の齋藤選手から主将を引き継いだ。
丸尾選手は特に2年生以降のパフォーマンスが印象的。
アタックでのLB、そして地味に丸尾選手の代名詞となっていたのはどちらかといえばディフェンスでのスティールだったのではないかと考えている。
丸尾選手のスティールは何度もチームを救う働きだった。
丸尾選手はトータルでチームへの貢献度が非常に高かった印象。
以上がFWの8名。
SH齋藤直人


次にBK。
で、ここは明治の時と同様、非常に選ぶのに苦労したポジションが頻発。
数多くの偉大なOBを輩出している早稲田のBK陣から7人しか選べないことは非常にタフ。
次、同じ内容で選手を選抜する機会があれば、多くの選手が入れ替わる可能性がある。
ではあくまでオーモリの独断と偏見、完全主観で選出させていただいたBK7名をここからご紹介していきたい。
まずSH、齋藤直人選手。
現在、フランスのトゥールーズ所属。
直近の荒ぶる達成時の主将。
桐蔭学園時代から世代ナンバーワンの有望株選手と評価されていた選手だった。
早稲田へ進学後はもちろん1年生から試合に出場。
さらにいうと1年生からの全試合で先発出場。
こちらも金正奎選手同様、超頑丈な鉄人。
早稲田のラグビーにおいて最も運動量が必要なSHでこの出場時間、圧巻。
これだけで近年における早稲田のベストプレイヤーのといえるのではないだろうか。
そこに加えて先にも挙げた通り、なんといっても長らく優勝から遠ざかっていたチームを優勝へ導いた主将。
1年生からずっとハーフ団を組んできた岸岡選手とのデュオは近年の早稲田において、ベストコンビだったとオーモリは見ている。
その次に匹敵するのが今年の細矢・服部選手のデュオだろうか。
FH服部亮太


そしてきてしまった、FH。
今回最も選ぶのが難しかったポジション。
曽我部選手、山中亮平選手、小倉選手、岸岡選手等、多数の優秀選手を輩出したポジション。
明治の時もそうだったが強豪チームのFHは当たり前だけど本当に素晴らしい選手ばかりを輩出している。
そんな中で今回オーモリは服部選手を選出させていただく。
まだ大学で1年しかプレーしていないのに、というお声は甘んじて受け入れる。
なぜ今回服部選手を選んだのか、それは先に在学していた1人の選手として、最もゲームチェンジャーとなった選手だとオーモリは考えているから。
先に挙げた候補選手たちも間違いなく良い選手。
もちろん、今後服部選手が学年を経ていく上であまり目立たない選手となってしまう可能性も0ではない。
ただ、現状最も大学ラグビーという単位においてインパクトを残したのが服部選手なのではないだろうか。
だから今回は断腸の思いで服部選手を選ばさせていただく。
その魅力は過去にも紹介した通りラン、パス、ビッグキック。
服部選手の登場はこれまでの早稲田だけにとどまらず、大学ラグビー全体で見ても異彩を放つ選手だろう。
服部選手の詳しい紹介は下記


ICTB中野将伍


次にICTB、中野将伍選手。
東京SG所属。
先に挙げた齋藤選手と同期で4年生時に荒ぶるを達成。
その印象はとにかくサイズ。
当チャンネルでは度々紹介しているエピソードだが、野澤武史さんが初めて高校時代に中野選手を見た時、8浪している選手がいると語っていた。
それだけ中野選手のサイズは規格外だったということ。
もちろん1年生から試合に出場し続け、サイズを活かしたキャリーはもちろん、大学時代はオフロードパスも有効に用いていた印象。
武器となるサイズのおかげで相手ディフェンスに接点で優位に立ち、効果的なオフロードで味方のトライを何度も演出。
スラムダンクの流川楓が山王工業戦でパスを覚えたように中野選手も大学に入り周りも活かせるようになっていった。
相手ディフェンスからするとたまったもんでは済まされないとは思うが。
また中野選手と同じ早稲田の先輩である桑野選手の顔にすぎでしょ、とも思うなどした。
OCTB長田智希


次にOCTB、長田智希選手。
埼玉WK所属。
先に挙げた小林選手と同期で2年生時に優勝を経験。
4年生では主将を務めた。
東海大仰星時代も主将を務め、同期の河瀬選手と花園優勝。
その中心選手2人が揃って早稲田へ入学ということでこの時の早稲田のリクルートは非常にクールだった。
長田選手の印象に関しては今リーグワンで活躍している通りの印象。
BKの中心にいるだけで鬼の安心感。
中でも先に挙げた中野選手とコンビを組んでいた2018-19年シーズンは近年の早稲田のセンターコンビにおいて最高な2人だったと記憶している。
次いで今季、及び来年もそうなるであろう野中・福島選手のコンビだろうか。
WTB桑山淳生


次にWTB。
このWTBもFH同様、非常に難しい選択となった。
まずWTB1人目、桑山淳生選手。
BL東京所属。
齋藤選手、中野選手と同期で4年生時に荒ぶるへ至っている。
この選手は予想の上をいける選手だと思っているのと同時に過小評価されているのではないかとずっと思っている選手。
ここで倒れるだろうなと思ってもさらにゲインを切る、ここでタックルされて一旦ラックになるかと思ってもそこからオフロードパスを繋ぐ等々、ここまでかと思った一つ先の展開をクリエイトできる非常に良い選手。
桑山選手が在学中の早稲田には先に挙げたような高校時代から注目を集めてきた選手が多数並んでおり、そういった選手ばかりに目が行きがちだった。
ただ、先に挙げた選手たちと同じくらい、もしくはそれ以上にこの桑山選手の活躍も早稲田の久し振りの荒ぶる実現の大きな要素の一つだったとオーモリ的には声を大にして主張していきたい。
WTB河瀬諒介


次にWTB2人目、河瀬諒介選手。
東京SG所属。
最近出場機会が多くなり、嬉しく思う。
先に挙げた小林選手、長田選手と同期で2年生時に荒ぶるへ至っている。
大学では基本FBで出場していたがWTBもできるでしょう、高校時代はWTBでしたよねということで今回はWTBでの選出とさせていただく。
この選手も先に挙げた栗田選手同様、まずデビューが圧巻だった。
まだ当時1年生だったということでオーモリには線はやや細く写っていた。
正直この見た目でフィジカルで劣勢にならないかと心配して見て良いたがそんな心配は微塵も必要なかったと思い知らされることとなる。
タックルされても全然倒れずどんどんボールを前へ運んでいく力強さをあの見た目の体型で実現できていたことはオーモリの大学ラグビー七不思議の一つ。
ただオーモリ的には最初こそ通用しているけどそのうち相手チームにアジャストされてあまり目立った活躍はできなくなるのではないかと見ていた。
しかし河瀬選手はずっとすごかった。
あれよあれよと気づけば河瀬選手は最終学年、河瀬選手はずっとすごかった。
また河瀬選手のイケメン具合にも驚かされた、と同時に人生は平等ではないと思い知らされた。
FB五郎丸歩


そして最後、FB。
私の中で早稲田の15番といえばこの人。
五郎丸歩さん。
4年生の時には権丈組として荒ぶるに至っている。
当時サッカーをラグビーと並行してやっていたオーモリはクラブでプレースキックを担当していた。
そんな時に憧れていたのがこの五郎丸さん。
あとジョニー・ウィルキンソンさん。
よく2人のキックのフォームを真似していた。
それだけ五郎丸さんには思い入れが強い。
もちろんここ2年大活躍中の矢崎選手も選ぶか非常に迷った。
ただ、もうしばらくオーモリの中で早稲田の15番といえば五郎丸さんとさせていただく。
おわりに
以上がオーモリの主観100%で選ぶ近年におけるオール早稲田。
改めて見てみると概ね2018年度の齋藤組が優勝した時のメンバーが多いだろうか。
それだけ当時の早稲田のメンバーは粒揃いだったと言えるだろう。
また明治の時も申し上げたが、今回15人は入らなかっただけで素晴らしい活躍を見せてくれた選手は山ほどいる。
- 垣永選手
- 小倉選手
- 岸岡選手
- 山中選手
- 矢崎選手 等々
皆様の過去の早稲田でベスト15を組むとしたら今回名前が挙がらなかった選手ではどの選手を選びますか?
是非、まだまだ未熟者のオーモリにご教授いただけるとありがたい。
明治版は下記。


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