第61大学選手権は1/13決勝戦が行われ、帝京大学が早稲田大学を下し4年連続13回目の優勝を決め幕を閉じた。
次に大学ラグビーが本格始動するのは新1年生が入学した春。
来季の大学ラグビーが待ちきれないという皆様に朗報。
これから来季の大学ラグビーの展望を行っていきたい。
そんな中で今回は今季選手権優勝の帝京大学にピックアップ。
今季大会史上2度目の4連覇、と同時に4年連続13回目の優勝を決めた帝京大学は来季も優勝を狙えるのか。
どんなメンバー構成になるのかを今回は予想していきたい。
先に結論を申し上げると、選手権優勝はここ4年間と比べると未知数。
ただ、もちろん優勝は狙える位置にいるだろう。
と、なる。

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結論の理由
ではなぜ、オーモリは先のように結論づけたのか。
その理由は、
今や帝京大学は指導システム、フィジカル管理等の観点で言うと優勝できるベースは整っているから。
ただ、今期に関してはチームの中心となった選手の多くが卒業するため、選手の育成からチームづくりをしていかなければならない。
その育成を含め、来季の決勝までにチーム作りが間に合うかどうかがオーモリ的には未知数だから。
となる。
今季の帝京
ではここからは、なぜ先に挙げたような理由になったのかを深掘りしていきたい。
そのためにはまず今季の帝京をメンバーベースで振り返っていくところから始める。
今季の帝京の最終戦となった選手権決勝のメンバーが下記。↓


これを見ると前回の明治もそうだったが錚々たる顔ぶれ。
明治の来季の展望の記事は下記↓


今季の4年生は花園100回大会の最高学年の世代であり、あの大会は歴史的に見ても非常にレベルが高い大会だったと記憶している。
その大会で活躍した選手、大会の顔となるような選手が明治同様、帝京にも多く入学した印象。
例を挙げると下記の選手達だろうか。
- LP平井選手:御所実業の中心選手。高校時代はLOだった
- HO當眞選手:流経柏の中心選手。高校時代はSH李錦寿選手要する大阪朝高との死闘で惜しくも敗戦。
- TP小林選手:平井選手と同じく御所実業出身。U20にも選出
- LO本橋選手兄:京都成章を初の決勝へ導いた中心選手
- BFL青木主将:通称進撃の巨人
- SH李錦寿選手:大阪朝高をベスト4へ導いた立役者の一人 等
挙げるとキリがないほど。
さらにここにプラスαで下級生達も超強力。
例を挙げると下記の選手達。
- TP森山選手:今季JAPANのスコッドに名を連ねた。高校時代は8manとして活躍
- LOカイサ選手:今季の選手権で大爆発。近年、最も勢いのある高校の一つ、大分東明出身
- FH本橋選手弟:LOの拓馬選手の弟様。U20にも選出された今季のBKのキーマン
- ICTB大町選手:U20の主将も務めた実力者。今季の選手権では抜群の存在感を発揮
- FB青柳選手:2年生時に国学院栃木を初の決勝へ導いたエースBK
- WTB日隈選手:今季の帝京でなくてはならない存在だった 等
こちらも4年生に負けず劣らず錚々たる顔ぶれが並ぶ。
また帝京は毎年そうだが帝京大学に入って活躍し出す選手を生み出す。
高校ではいわゆる無名だった選手が帝京に入学することによって一気に大学トップレベルの選手へ進化を遂げる。
ここも帝京の魅力の一つだろう。
先に挙げた高校時代有名、無名だったそれらの選手が今季も活躍を見せた。
【懸念点】今季から多くの中心選手が卒業
そんな中、今季帝京からは多くの中心選手だった4年生が卒業となる。
繰り返しになるが決勝戦のメンバーベースで言うと15人中過半数の8名、また決勝ではフロントローのリザーブへ回っていた平井選手、當眞選手は今季ずっとスターターで起用されてきた選手ということで実質17人中10人が卒業するとも見れるだろうか。
1年生から試合に出場してきた選手が多数
また、今季卒業する4年生は1年生から試合に出場してきた選手が多数。
具体的には、
- LO本橋選手
- BFL青木主将
- SH李錦寿選手
- FB小村選手
が挙げられるだろうか。
昨年度のFHで1年生から活躍してきた高本選手が卒業した穴を井上選手が見事バックアップしたという例ももちろんある。
ただ今季はその穴のサイズが大きく数も多い印象。
今季はFWに4年生が多く出場
また他のメンバー入りしていた選手を含めフォワードに4年生が多くポジショニングしていたことも来季に向けて帝京サポーターの皆様はやや不安な要素の1つだろうか。
スターターベースで言うと平井選手、當眞選手を合わせるた10人中8人が卒業。
毎年帝京が強い時というのはフォワードのフィジカルで試合を支配してきた印象。
もちろん今季も例外ではない。
また支配的なスクラムも帝京が勝ち上がっていくための生命線と言えるだろう。
その上で決定力抜群のBKがそのフォワード陣の後ろに鎮座するというのが帝京が強い時の黄金パターン。
そんな中で今季は前項の最初の2つの中心を担ってきた選手達が軒並み卒業。
今季は下級生の起用がやや少なかったか
その上で帝京は毎年下級生を多く交えながら対抗戦から試合を重ねていく印象が強い。
そのことで4年生が卒業した穴を埋められる下級生を育てた状態で次の年を迎えられる。
ただ今季は例年と比較すると下級生の起用が少なかった印象。
つまり例年と比べると下級生の育成が不十分な状態で翌年を迎えることになるのではないだろうか。
後にお話しする来季の予想メンバーを組む中でもややネガティブな意味でどの選手が起用されるのか未知数だった。
早稲田、明治でも同じように来季のメンバーを予想したが、帝京が最も予想が難しかったかもしれない。
早稲田の来季の展望は下記


来季以降例年通り帝京大学の強みを出せるようなFWが在校生で補うことができるのだろうか。
だから結論部分の優勝を見据えると近年の4年間と比較した場合、未知数となる。
とオーモリは見ている。
来季帝京の展望
ではここからはそんな帝京大学は来季はどうなるのかと言うことをここからはお話ししていきたい。
結論、先にも挙げた通りなんだかんだ言っても優勝するベースは整っているだろう。
今季、多くの中心選手が卒業するとはいえそもそも帝京ラグビー部は練習環境等において常に優勝を見据えた環境が整っている。
その上で経験値という意味では下級生に不安はあるものの実力者が揃っていることは間違いない。
そんな帝京の来季予想メンバーが下記↓


4年生が卒業する各ポジションには以下の選手が入る。
- LP清水選手
- HO松隈選手
- LO坪根選手
- BFL甲斐選手
- OFL蔵森選手
- 8MAN祝原選手
- SH赤迫選手
- FB神田選手
今季、リザーブでの起用が多かったLP清水選手。
対抗戦、選手権での出場は少なかったもののジュニア選手権ではスターター起用だったHO松隈選手。
正直HOの予想が一番難しかった。
選手権でもリザーブに名を連ねていたLO坪根選手。
対抗戦では5試合に出場のBFL蔵森選手。
同じく対抗戦3試合出場甲斐選手。
花園では大会途中に負傷するも強行出場でチームを牽引した石見智翠館の主将、8MAN1年生祝原選手。
BLは全員今季からは入れ替わりということでここも予想が難しかったポイント。
BKでは選手権では控えに回ったSH赤迫選手。
そして赤迫選手と同じく選手権では控えに回った神田選手。
また青柳選手もFBとして起用される場面もあるだろうか。
また上記に挙げた選手以外で在校生でAチームのポジション争いにどんな選手が加わってくるかも楽しみな点。
繰り返しになるがそこが帝京のメンバーを見る上で楽しみな点。
来季の新入生
また今季の在校生に加えこの冬花園で活躍した選手の中で帝京大学へ進学予定の主な選手達が下記↓


東海大大阪仰星を準優勝へ導いた司令塔、FH吉田選手。
先に挙げた石見智翠館主将の祝原選手 等。
吉田選手は初年度からポジション争いに加わってきてもおかしくはないのではないかと見ている。
そうなれば今季FHとなっていた本橋選手がICTBに回るという今季の早稲田の服部選手、野中選手のような運用オプションもあるだろうか。
また上田選手がCTBに入りCTBで上田デュオが成立するかも注目ポイント。
上記の1年生以外でも入学早々からメンバーに絡み、向こう4年間の帝京を支える選手が出てくるか楽しみ。
以上のような在校生が揃っているから結論部分の優勝は狙える位置にいるだろう。
とオーモリは見ている。
結局帝京は優勝争いに絡んでくるだろう
先に挙げたように多くの4年生が抜けるという懸念点は否めないだろう。
チームの最大の強みを担うFW陣が軒並み卒業することは帝京サポーターの間では少なからず不安材料となるだろうか。
ただ、何度も申し上げるがなんだかんだで優勝するためのベースが帝京は整っており、毎年優秀な選手がこれでもかと育つ。
今季は今季、来季は来季でまた素晴らしいチームを気づき上げてくるだろう。
また来季の4年生は相馬監督が就任した時の1年生。
最も相馬監督のラグビーが染み付いた世代。
来季の4年生からすれば是が非でも相馬監督を優勝へ導きたいだろう。
来季もそんな王者帝京からは目が離せそうにない。
相馬監督と一緒に育った4年生を筆頭に来季、大学選手権史上2度目の5連覇なるだろうか。
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