東京SG所属、リーグワン3年目、現在26歳の河瀬諒介選手が今季ここまで、好調。
高校時代からずっと彼を見てきたオーモリからするとこれ以上嬉しいことはない。
今季及びこれまでの河瀬選手の活躍を振り返っていきたい。

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河瀬諒介選手
1999/7/21、大阪府大阪市出身、183cm90kgの河瀬選手。
今季ここまで全8試合にフル出場。
JAPANの経験が豊富でチームメイトでもある松島選手の欠場により、今季ここまで、強豪SGの15番を守り続けている。
しかし、リーグワン入り当初は、チーム内の競争が特に厳しいSGということもあり、ゲームタイムを確保できてはいなかった。
特技はピアノ。
レジェンドの父とは違う


先にも挙げた通り、大阪出身の河瀬選手。
そのお父様、泰治さんは大阪工大校(現常翔学園)から明治大学へ進学。
社会人では東芝府中(現BL東京)でプレーし、JAPAN10CAPのレジェンド8MAN。
現役引退後は指導者としても活躍し、現在は摂南大学で指導にあたっている。
そんなお父様と河瀬選手は強豪へ所属という点以外は正反対の道を歩む。
高校はお父様の所属した大阪工大校の大阪内でのライバル東海大仰星へ進学。
大学はお父様が所属した明治の宿命のライバル、早稲田大学へ進学。
そしてリーグワンは東芝府中と対をなす府中市内のライバル、東京SGへ入団。
ここまでやらなくていいのではないか、とお父様の気持ちを汲むとこちらが不安になってしまうくらいことごとくお父様のライバルチームばかりに入団。
一応、高校2年生まではお父様の出身である明治を応援していたそうだが、自身はBKということでそこを機に早稲田大学に特別な感情を抱くようになったとのこと。
またお父様は8MANでFWの最後尾だったのに対し、自身は主にWTB、FBとしてBKの最後尾に位置する。
この優秀だったお父様の後をタダで追わないところも河瀬選手の魅力の1つでもあるだろうか。
高校時代まで


10歳でお母様の勧めでバスケットボールと同時に阿倍野RSで楕円級と出会う。
中学は勝山中学へ進学し、ラグビー部へ入部すると、ここから河瀬選手はラグビーにのめり込み、大阪の強豪、先に挙げた東海大仰星高校へ進学する。
強豪校ということもあり、1年生時はAチームでの出場は1試合のみ。
ちなみにこの時の同校の3年生には現スピアーズの岸岡選手らを擁しており花園優勝を達成している。
2年生に上がってからはレギュラーへ定着。
2年生では花園準優勝、3年生では花園優勝へ大きく貢献。
決勝戦の河瀬選手の約100m独走トライは忘れもしない、大会史に残る名トライの1つだろう。
ちなみにこの時のチームの主将は現埼玉の長田選手。
また、チームメイトにはPRで百地選手、前田選手、FBで谷口選手等、今リーグワンでも活躍する選手が多く並んでいた。
対戦相手の大阪桐蔭にもPR紙森選手、BLに上山選手、奥井選手、江良選手弟、BKに高本選手、松山選手、江良選手兄らがメンバーに名を連ねていた。
結果的に河瀬選手が在籍した3年間でチームは3回花園へ出場。
内、東海大仰星は2度花園優勝を達成している。
高校時代は主にWTBでの出場。
3年生でも14番を背負い優勝に貢献。
当時の高校日本代表にも選出された。
大学時代


大学は先に挙げた通り、早稲田大学へ進学。
高校の主将であり、当時の東海大仰星BKの中心選手2人が早稲田へ進学した時は驚嘆した記憶がある。
大学に進学してからは1年生から15番でずっと試合に出場。
大学時代は特にそのデビューが衝撃的だった印象。
1週の筑波戦で対抗戦赤黒デビューを果たすと、5、6週の青学戦、日体大戦でそれぞれ3トライ、2トライの活躍。
10週目の早明戦でも1トライと衝撃のデビューを果たす。
もちろん高校時代から河瀬選手のことは存じ上げてはいたが、こんなに早く大学レベルにアジャストし、活躍するのかと思わさせられた。
翌年の齋藤組ではチームの11年ぶり16回目の選手権優勝に貢献。
3年生では丸尾組で選手権準優勝。
最終学年では当時の対抗戦では勝利した明治にまさかの敗戦。
正月超はならず、ベスト8敗退となった。
ちなみに、この時も高校時代同様、長田選手が主将に就いた。


秋以降の公式戦に絞ると、1年生は8試合で606分、2年生は9試合で653分、3年生は7試合で499分、4年生は8試合で640分出場。
4年間で合計32試合のうち、30試合で先発。
シーズンの中盤では欠場するケースはあったものの、シーズンの終盤といういわゆる佳境の時期は必ず出場。
大学時代の活躍もあり、ある種当然、U20、ジュニア・ジャパンに選出された。
怪我をしない、頑丈さも河瀬選手の魅力の1つと言えるだろうか。
リーグワン


大学卒業後は、ほぼ間違いなくリーグワンのチームへ進むだろうと見込まれていた中で、その進路にオーモリは注目していたが、東京SGへ入団が決定。
ぶっちゃけ、長田選手が埼玉へ入団することが分かった時点でここはうっすら予想できていた。
このリーグワンのデビュー戦も衝撃。
2023年


2023年のルーキーイヤーの1/14、第4節、69分から途中出場。
その試合のラストプレーでリーグワン初ボールタッチと初トライを決めるというなかなかレアケースなデビュー戦となった。
その2023シーズンはその後4節を含めて8試合で202分出場、内2試合でいずれもWTBでスターターを務めた。
しかしプレーオフでの出場はなかった。
2024年
翌2024年も試合出場機会には恵まれず、4試合で184分の出場に留まった。
内スターター出場は2試合。
この年もプレーオフでの出場はなかった。
2025年
そんな中で3年目を迎える今季、ついにゲームタイムに恵まれる。
今シーズンはここまで全8試合で629分出場。
内全試合で15番を背負い、7試合でフル出場を果たしている。
ここまで今シーズンは大きな怪我もなく試合に出場し続けているあたりは学生時代からの頑丈さが表れているだろうか。


また、ゲームタイム以外にもGM515mはリーグワンで5位。
ちなみに4位以上の選手はいずれもテストマッチ経験者。
リーグにおけるノンキャッププレイヤーではトップ。
ディフェンス突破41は同2位。
1位は浦安のBL、ジャスパー・ヴィサ選手ということでBKではリーグ1位。
ご覧の通り、学生からの強みであったアタック面での活躍が目立つ。
またハイパントキャッチも全く悪くない。
JAPAN入りなるか


そんな河瀬選手、今後のJAPAN招集はあるのだろうか。
結論、ある。というか、あってほしいと熱望する。
というのも先にご紹介した通り、今季河瀬選手はブレイクを果たし、アタック面で非常に特出したスタッツを残している。
具体的には先に挙げたGM、DB、ハイパンキャッチ。
つまり、それらに関して、日本国内で今最も活躍している選手が河瀬選手。
プラスαで昨年のJAPANに出た課題として得点力の乏しさとキック処理がある。
他にもHE、BDと課題は山積みだが、少なくとも河瀬選手がFBに入れば先に挙げた課題は改善されることが見込まれる。
もちろん、DF面においてはタックル成功率が40%と懸念点がないとは言えない。
河瀬選手のFBというポジション柄、タックルシチュエーションは基本的にアタック側が有利なケースが多いため、この部分は目を瞑ることもできるだろう。
ただ、この部分は今シーズン経験を積みリーグワンのランナー達のレベルにアジャストしていけば改善されるのは時間の問題だろう。
これらを踏まえて、河瀬諒介選手、今季テストマッチデビュー、JAPANの救世主バックスリーとなるだろうか。
https://twitter.com/sungoliath?s=21
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